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決算書クイズで学ぶ実学
第2問:この決算書(BS)はどっち?
今回は、私たちが日常的に身につける「アパレル(衣類・ライフスタイル)」に関わる有名企業2社の貸借対照表(BS)の特徴クイズです。
どちらも「洋服や生活雑貨」を扱っている人気企業ですが、ビジネスのやり方(モデル)が全く異なるため、BSの資産のバランスに決定的な違いが現れています。 【A社】と【B社】、それぞれどちらの企業か当ててみてください!
【選択肢】
- ZOZO(ファッションECプラットフォーム「ZOZOTOWN」)
- 良品計画(「無印良品」の企画・製造・小売)
【2社のBS特徴(総資産に対する比率のイメージ)】
| 注目する資産項目 | 【A社】のバランス | 【B社】のバランス |
|---|---|---|
| 現金及び預金 | 非常に潤沢(全体の約 40〜50%) | 標準的(全体の約 10〜15%) |
| 商品(在庫) | 極めて少ない(全体の数%以下) | かなり多い(全体の約 20〜30%) |
| 有形固定資産 | 非常に少ない(店舗や自社工場なし) | かなり多い(全体の約 20%以上) |
【ヒント】
- **商品(在庫)**とは、会社が販売するために持っている「売れ残り」や「これから売る予定のモノ」です。
- 有形固定資産には、全国に展開する「お店の改装費用」や「自社ビル・倉庫・設備」などが含まれます。
- 片方は「ネット上のモール(場所)を貸している会社」、もう片方は「自分たちでモノを作ってリアルなお店で売っている会社」です。
解答と解説を見る
【正解】
- 【A社】 = ZOZO
- 【B社】 = 良品計画
いかがでしょうか?今回のポイントは「在庫」と「お店(固定資産)」の持ち方でした。
🔍 着眼点:なぜZOZO(A社)は「在庫」も「固定資産」もほとんど無いのか?
ZOZOTOWNの主たるビジネスは「受託販売」です。実は、ZOZOTOWNで売られている服の多くは、ZOZOが買い取って仕入れたものではありません。アパレルブランドから「服を預かって、ネット上の売り場で代わりに売っている」状態です。 そのため、売れる前の服の所有権はブランド側にあり、ZOZOのBSには「商品(在庫)」としてほとんど計上されません。さらに、リアルな店舗を持たないEC一本のビジネスなので、お店を建てるための固定資産も不要です。 結果として、売上に対して手元に「現金」がどんどん残る、極めて身軽な(キャッシュリッチな)BSになります。
🔍 着眼点:なぜ良品計画(B社)は「在庫」と「固定資産」が重いのか?
無印良品を展開する良品計画は、商品の企画から製造、流通、販売までを一気通貫で行う「SPA(製造小売業)」と呼ばれるビジネスモデルです。世界中に数百もの直営店舗を構えているため、店舗の建物や内装、設備などの「有形固定資産」がどっしりとBSにのってきます。
また、自社ブランドの衣服や生活雑貨、食品を自ら抱えて販売するため、お店や倉庫にある大量の製品がすべて「商品(在庫)」としてBSに計上されます。これらは売れれば現金に変わりますが、常に一定以上の在庫をコントロールしながら戦う必要がある、まさに「THE・小売業」の美しいBSの形をしています。
💡 本日のまとめ
- IT・プラットフォーム型(ZOZO): 在庫は他人のもの。店舗も不要なので、BSは「現金」でパンパンの超軽量スタイル。
- 製造小売型(良品計画): 自社でモノを作り、自前の店で売る。BSには「お店(固定資産)」と「製品(在庫)」がズラリと並ぶ。
「アパレル」という同じキーワードでも、ネットの場を提供する側か、自社ブランドをリアルに売る側かで、BSの形は180度変わります。
本日の注目銘柄
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