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決算書クイズで学ぶ実学
第1問:この決算書(PL)はどっち?
今回は、私たちが日常的に使う「お馴染みのサービス」を提供する2社を比較した損益計算書(PL)の特徴クイズです。
性質の異なる2つの有名企業のPL(売上高を100%とした場合比率)を並べました。 【A社】と【B社】、それぞれどちらの企業か当ててみてください!
【選択肢】
- メルカリ(フリマアプリ)
- マクドナルド(日本マクドナルドホールディングス/ファストフード)
【2社のPL特徴(売上高に対する比率)】
| 項目 | 【A社】の割合 | 【B社】の割合 |
|---|---|---|
| 売上高 | 100% | 100% |
| 売上原価 | 約 12% (極めて低い!) | 約 80% (大部分を占める) |
| 売上総利益(粗利) | 約 88% | 約 20% |
| 販売費及び一般管理費 | 約 70% (広告費や決済手数料など) | 約 6% |
| 営業利益 | 約 18% | 約 14% |
【ヒント】
- 売上原価とは、商品を作るための「原材料費」や「工場の製造コスト」「仕入れ値」のことです。
- **販管費(販売費及び一般管理費)**には、テレビCMなどの「広告宣伝費」や、ユーザーを増やすための「キャンペーン費用」が含まれます。
- 「モノを仕入れて売るビジネス」と「プラットフォームを提供するビジネス」の構造の違いに注目してみてください。
解答と解説を見る
【正解】
- 【A社】 = メルカリ
- 【B社】 = マクドナルド
それぞれの数字の裏にある「ビジネスモデル」を紐解いていきましょう。
🔍 着眼点:なぜメルカリ(A社)の原価は「12%」と異常に低いのか?
メルカリの主たる売上は、ユーザーが取引した際にかかる「10%の手数料」です。 メルカリ自身が在庫を抱えてモノを販売しているわけではないため、売上を作るために直接かかる「原価(仕入れ値など)」がほとんど存在しません。そのため、粗利益率が約88%という驚異的な高さを誇ります。(※原価の12%は主にシステムのサーバー費用やカスタマーサポートのコストなどです)
しかし、利益がそのまま残るわけではありません。メルカリは競合とのシェア争いや新規ユーザー獲得のために、莫大な広告宣伝費(販管費)を投入しています。これが「販管費 70%」という数字に現れています。
🔍 着眼点:なぜマクドナルド(B社)は「原価が80%」もあるのか?
「ハンバーガーの原価ってそんなに高いの?」と驚かれたかもしれません。これにはマクドナルド特有の「フランチャイズ(FC)ビジネス」の会計ルールが関係しています。
直営店の場合は「食材費」や「店舗スタッフの地道な人件費」がそのまま原価に入ります。さらにマクドナルドの場合、FC店から受け取るロイヤリティ収入だけでなく、「FC店へ食材を供給した売上」と「その仕入れ原価」もPLに計上されるため、全体の売上高に対して原価の割合が非常に高く(約80%)見える構造になっています。
その代わり、店舗の運営コストや広告費の多くは各FC店が負担するため、本部が計上する販管費はわずか6%と非常にスマートに抑えられています。
💡 本日のまとめ
- プラットフォーム型(メルカリ): 原価はほぼゼロ、勝負どころは「広告費(販管費)」でどれだけ人を集めるか。
- 店舗・FC展開型(マクドナルド): 原価(食材・店舗コスト)は重いが、仕組み化されているため本部の「販管費」は極小で済む。
同じ「営業利益率15〜18%前後」を稼ぎ出す企業でも、中身を分解すると全く異なる戦略で戦っていることがPLから見えてきます。
本日の注目銘柄
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